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みんなでつくるFC今治観戦体験向上プロジェクト #4 FC今治のある日常をつくる

2019シーズン、FC今治とデロイト トーマツ コンサルティングの協働で実施された「観戦体験向上プロジェクト」を連載でお届けする本企画。最終回のテーマは、「FC今治のある日常をつくる」。
ホーム戦での3回にわたるアンケート調査を踏まえ、FC今治、デロイト トーマツメンバーが2020シーズンに向けてどのような議論を行ったのか、またニューノーマルの中での新しい観戦体験の可能性についてもご紹介します。

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【植野】
皆さん、こんにちは。FC今治の植野準太です。デロイト トーマツの川野さんとお届けした本連載も、早いもので最終回を迎えました。最後のテーマは「FC今治のある日常をつくる」です。2019シーズン全3回の調査結果を基に、FC今治、デロイト トーマツメンバーで2020シーズンに向けた施策をディスカッションしてきました。今日はその内容をご紹介するとともに、今後の新しい観戦体験の可能性についてもお話ししたいと思います。
ラストを飾るゲストは、デロイト トーマツ コンサルティング マネジャーの熊谷賢一さんです!(拍手)

【熊谷さん】
植野さん、ご紹介ありがとうございます。皆さん、こんにちは。デロイト トーマツ コンサルティングの熊谷賢一です。FC今治の皆さんや川野さんたちと一緒に、「観戦体験向上プロジェクト」に取り組んできました。普段は川野さん、土屋さんと同じチームで、クライアントの皆さんが顧客体験を向上させるお手伝いをしています。お客様が喜んでくれる具体的な施策を考えるのはもちろんですが、お客様の反応を数字で測定して経営の観点から効果を算定したり、顧客体験を向上させ続けるための仕組を作ったりというお仕事をしています。

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ワークショップの様子(写真右がデロイト トーマツ コンサルティング 熊谷 賢一さん)

【川野さん】
皆さん、ふたたびこんにちは!デロイト トーマツ コンサルティングの川野遥香です。この連載も、もう最終回とは・・ちょっと寂しいですね。

オオトリの熊谷さん登場ですね!では、さっそく皆さんにお話をお伺いします。3回の調査結果を踏まえて、2020シーズンに向けてディスカッションを行ったということですが、どのような内容だったのでしょうか?

【川野さん】
はい、今年の2月に、矢野将文社長や経営企画室長の中島啓太さん、そしてマーケティングチームのメンバーの方々にもご参加頂き、2019シーズンの調査結果の振り返りや2020シーズンに向けた施策やアイデアをディスカッションしました。
ありがとうサービス.夢スタジアム®を常時満員にするために、これまでの調査結果や他のJリーグクラブの事例も踏まえながら、J3初年度は今治市在住でまだ観戦したことが無いという方々にも試合にお越しいただくことを目的として、まずはいかに試合を観戦いただき、その後ファン→コアファンになって頂くか、というジャーニーと各種施策を検討しました。

【植野】
熱気は今治市から、近隣市➡県➡四国➡全国へと伝播する、"隗より始めよ"作戦ですね!

【熊谷さん】
その通りです!そして、大事なことは、各施策を"点"で実施するのではなく、各施策(接点)を"線"でつなげて、初回観戦から再観戦まで途切れない観戦体験を描いていくことだと思っています。FC今治の皆さんとディスカッションをすると、毎回目からウロコの楽しいアイデアがどんどん出てきますし、そうやって実現してきた色々なサービスは来場者の皆さんに高く評価されています。今後更に来場者を増やして、その方々に何度もスタジアムに足を運んでもらえるようになるには、新規のお客様へのアプローチと合わせて、再観戦へ向けて背中を押す仕組みが重要になってきます。新規・再観戦ともに、ファンの皆さんとどこで接点を持ち、どのように誘導していくか整理していくことが重要です。

7月11日からお客様をお迎えしてのホームゲームも始まりましたが、コロナ禍によって、この戦略や観戦体験自体も変わっていくのでしょうか?

【熊谷さん】
今治から熱気を届けていこうという戦略自体は変わりませんが、デジタルを使って、全く新しい体験を創り出すことができたら、スポーツ観戦はその価値の幅が一気に広がっていくのではないかと考えています。FC今治でも、Jリーグが開幕するまでにSNSを使ったライブ配信等、新しい試みにチャレンジされていましたよね。

【植野】
そうなんです。例えば6月にFC今治とSAPで実施したYouTubeライブ。デロイト トーマツの森松誠二さんと久古健太郎さんにも登壇頂きましたが、視聴して下さった方を見たら、なんと30%は新規の方々だったんです。こうしたイベントをきっかけに、FC今治に興味をもって頂いて、ファンになって頂くような、新たな接点を作ることもできるかもしれないですよね。

【川野さん】
私も今はDAZNでFC今治の試合を応援していますが、規制が緩和されつつも、スタジアムやアリーナでの観戦が限定されると、おのずとネット配信やテレビなどでの中継の視聴者が増えてきますよね。
実は、デロイトトーマツコンサルティングでも、応援をサポートするアプリケーションサービスの企画を進めているのですが、「会場に行けないけど応援を伝えたい」「視聴しながら応援している人と繋がりたい」といった、従来の一方通行の試合中継では満足できない・・・というニーズに応えるサービスもこれからもっと増えてくると思います。

【植野】
「視聴」であっても、観戦体験ですもんね!7月4日の試合は無観客の試合でしたが、イベント前には吉本の芸人さんたちによるYouTube Liveや、スタグルテイクアウト&デリバリー等、試合前後も含めて皆さんにワクワクをお届けしたいと思いクラブでも色んな企画に取り組みました。

【熊谷さん】
デジタルでしか実現できない「観戦体験」が提供できたら、スタジアムやアリーナの入場制限が解除されても、観戦体験の一つのかたちになり得るんじゃないかと思っています。
たとえば、試合開始の1時間前からVRボールパークでイベントが行われて参加する、試合中はリアルタイムスタッツやデジタル演出を使ったオリジナルの体験を堪能する、応援アプリなどを使って自分たちの声援をスタジアムに届ける、試合後はファンサービスとしてデジタルサイン会を開催したり、試合映像を振り返りながらリモート飲みを開催する・・・
チケット完売で行けない、住んでいる地域が遠い、病気や怪我など、いろんな理由でスタジアムに行けない人たちも試合のみの視聴ではなく前後も含めた「観戦体験」をすることが可能になる、そんな可能性も考えるとワクワクしてきますね。

【植野】
スタジアムでのリアルな観戦体験を楽しんでもらいながらも、デジタルを使って全く新しい体験を創り出せたらいろんな可能性が拡がりそうですよね!地理的には離れているFC今治のパートナー企業の皆さんも一緒に楽しんでもらったり、パートナー企業同士もつながったり・・・・

【川野さん】
観戦体験はまだまだ可能性が無限大ですね!

【植野】
FC今治での、観戦体験を『深化成長』させていくために、引き続きよろしくお願いいたします!

【熊谷さん、川野さん】
こちらこそ、宜しくお願いします!

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第4回ワークショップの様子

所属・肩書は記事作成当時のものです

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川野 遥香

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

Customer & Marketing Division Customer Experience Team

コンサルタント/カスタマー・エクスペリエンス・デザイナー

外資系コンサルティングファームを経て現職。CRMビジネスの中でも特にCustomer Experienceの分析および設計をグローバルに担当し、スポーツビジネス、エンターテインメント業界およびMaaS (Mobility as a Service)を中心にB2C、B2B2C領域の顧客体験の設計のなど幅広い経験を有する。FC今治の観戦体験の調査、分析および設計をリード、現在は某スポーツ団体の体験調査に関わる。CXPA(Customer Experience Professional Association会員)

トップパートナー
/ 共生社会実現パートナー

エグゼクティブパートナー